警備会社の競合は「あいさつ」
2014.05.15
先日、警備保障会社の方とお話をさせていただいたのですが、たいへん興味深いお話をお聞きしました。
空き巣狙いや強盗などを防ぐための一番いい方法は、その地域であいさつがさかんになること
だと仰るのです。
警備保障会社のサービスは、空巣狙いが家に入ってから出て行くまでの時間を長くすること、
異状を感知してから駆けつける時間を短くすることの2点です。
時間を長くすることについては、カギを2重にしたり、開けにくい窓にしたりという工夫です。
早く駆け付けるためには、防犯センサーや通報機器の設置と警備員の待機が有効です。
ただ、こうしたことをしなくとも、泥棒に入れなくしてしまう方法があると言われました。
それは、「誰にでも挨拶をすること」。
泥棒は、顔を覚えられた場所では犯罪をしない。捕まるのではないかと思うから。
こんにちは、と言われるだけで、泥棒は顔を覚えられたに違いないと思いこみ、近くで行動をとらなくなるそうです。
夜間泥棒に入る場合でも下見に来るので、そこで挨拶をされると周辺では動けなくなる。
そんなわけで、あいさつが盛んな地域では空巣等の発生率が低いという統計データがあるそうです。
よく、田舎ではカギをかけずに開けっ放しの家が多いという話を聞きますが、
それはおそらく道行く人と挨拶をする文化があるからこそ、安全が保たれているのでしょう。
一方で、最近高齢化が特にすすんでいる都市部の団地などはどうでしょうか。
私もよく団地に足を運んでお話を伺うことがありますが、あいさつの文化はないところが多いです。
そうしたところは一人暮らしの高齢者も多く、とくに狙われやすい地域になっている可能性があります。
国の統計データで、一人暮らし高齢者の4割は2-3日に1回以下しかお話をしていないというものがあります。
こうした方は通りすがりの方と挨拶をすることもないのではないでしょうか?
警備保障会社の方が仰っていた、「我々の競合はライバル企業ではありません。あいさつという習慣です」という言葉が非常に印象的でした。
その意味で、弊社の見守りサービス「つながりプラス」は防犯にも非常に有効ではないかとも評価していただきました。
弊社サービスを使っていただくと、普段の生活で積極的に人とお話をしやすくなる効果があります。
少しでも積極的に挨拶する方が増え、犯罪の発生を未然に防ぐことができれば。
そんなふうに考えています。