s > l コミュニケーション格差の根本要因
2015.01.29
2014年末から売れに売れている、最近のベストセラーといえば、トマ・ピケティの「21世紀の資本」!
皆さん、当然すでに読まれていますよね。
はい、私もブームにのって買ったものの、半分でいい枕になっています・・・
いい枕くらいの値段しますしね。
そんなわけで今日は、ピケティ・ブームに乗って、私もコミュニケーション研究史上に残る、大発表をしたいと思います。
いつもとちょっと違うノリで、似非インテリ風に行きたいと思います!
ごほん。
コミュニケーションが不足し、孤独が発生する根本要因を、一つの数式で表現しました!
s > l
s= 話したい欲求(desire to speak)
l= 聴きたい欲求 (desire to listen)
です。
一言で言いましょう。
「人間は、話したい欲求が常に聞きたい欲求を上回っている。
したがって、常に話をしたい人と聞きたい人の需給にギャップが生じる。
よって、話したくても話をできない、孤独な人が生まれている」のです!!!!
ではなぜ、話したい欲求が聞きたい欲求を上回るのでしょうか。
私が定義したコミュニケーションの第一法則と第二法則から解説しましょう。
<コミュニケーションの第一法則>
C₁ = C₀ + aS
C = 自己認識の高さ (Certification)
a = 定数
S= 話をする回数
したがって、自己認識の高さは、話をすることで、より高まります。
人は、人に話を聞いてもらえば聞いてもらえるほど、自己認識が高まると言えます。
これは少し解説が必要かもしれません。
正確には、話をする際に、「きちんと聞いてくれる相手の存在を感じること」が自己認識を高めるための要件となります。
なぜか。人は、自分の話を興味をもって聞いてくれる人の存在を感じると、
「自分の話に興味を持ってくれている人がいる。これはつまり、自分は興味を持たれる価値のある存在なんだ」
「自分のことを好きな人がいるんだ」と感じることができます。
それによって、「自分は他人から評価をされるのにふさわしい存在だ」「自分は今のままでよいのだ」
という気持ちを持てるのです。
これが自己認識を高める仕組みです。
もちろんこれ以外にも自己認識を高める方法はありますが、
会話がもっとも普遍的に手に入る自己認識を高める手段であるといえるでしょう。
<コミュニケーションの第二法則>
O = C/b
O = 人が他人に話をする機会 (Opportunity)
C = 自己認識の高さ
b = 定数
人が他人に話をする機会は、自己認識の高さに比例します。
すなわち、自己認識の高い人ほど、他人から話を求められるために、話をする機会が増えるといえます。
誰だって、自信がない人の話を聞きたくありません。
そういう人の話は得てして愚痴だったり、悪口だったりひがみだったりするからです。
<第一法則と第二法則>
第一法則のCに、第二法則の数式を代入すると、
bO₁ = bO₀ + aS
となります。すなわち、人は話す機会を得た分だけ、益々人に話す機会を得ることができる、となります。
つまり人に話をする→自信がつく→周りから見て魅力的に見える→人に話をする機会を得る
の、好循環が生まれるのです。
<まとめ>
ある集団がいたとして、第一法則と第二法則から導かれる好循環を当てはめると、
うまくいく人はどんどん話をする機会に恵まれ、そうでない人はどんどん話をする機会を失うことになります。
話をしたいという欲求は、特定の人だけが満たすことができる、ということが導かれます。
すなわち話をしたい欲求は解消されることなく増大し、一方で聞きたい欲求は満たされるので、大きくならない。
よって
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が恒常的に成立することとなるのです。
「21世紀の資本」でピケティが示唆したこと、資本主義社会において富の格差が拡大していくように、
コミュニケーションの場においても、話す機会の格差が拡大しているのです!
発見した!
ーーー
いかがでしたでしょうか。
ほとんどは無理な数式を用いていますが、結論は、皆様の認識とそれほどずれていないのではないでしょうか?
一つ言えるのは、「人間は生まれつき、聞くことより話すことが好き」ということです。
それだけ覚えておくだけで、人間関係がずいぶんと楽になることと思います。
さて、これから6千円でこの本をだしてくれる出版社を探しに行こうと思います。