なんくるないさ~の真実

2016.07.13

6月27日に琉球大学で、産学連携推進機構の全学部共通講座にゲストとしてお呼びいただき、講演をさせていただきました。

シーサー

ベンチャーを起業するとはどういうことか、を沖縄の大学生にお話するという大変貴重な機会でした。
少人数でのセッションも設けていただき、そこでは更に突っ込んだ話をさせてもらい、彼らからも意見や沖縄の様子を聞くこともでき、大きな学びの機会となりました。

さて、講演の前にこの講座ご担当教授の大角玉樹先生とお話をしていて、びっくりすることを伺いました。
沖縄を象徴する言葉として知られる、「なんくるないさ」には、前段があるというのです。

「なんくるないさ~」 なんくるは、なんとか。ないさは、なるさ。二つあわせて「なんとかなるさ」
何をやってもどうにかなるから、適当に、ほどほどにという、ゆるーい姿勢を良しとする言葉だと思っていました。
南国沖縄を象徴する、のんびり、マイペースの癒しの言葉、と。

ところがそうではないらしいのです。

本来は、

「まくとぅそーけー、なんくるないさ」

とセットになって一つの言葉とのこと。
まくとぅは真、正しいこと、真実の事。そーけーはすること。
つまり、「正しい事をしていれば、あるべきところに落ち着く」という意味なのです。

普段使う慣用句でいえば、「人事を尽くして天命を待つ」に近いでしょうか。

沖縄といえば、綺麗な海と青い空の裏側に戦争や基地といった悲しみの歴史を持つ場所でもあるわけですが、
なんくるないさという言葉にも、裏側に深い意味があることを知りました。
またそれが「正しいことをする」というひたむきで前向きな姿勢だと知り、ますます沖縄が好きになった次第です。