孤独について その3 孤独に打ち勝つには

2014.04.03

孤独について その3 最終回です。

 positive

その1「孤独とはなにか」では、 人類がなぜ孤独感を創りだしたのかについて考えました。

その2「孤独が体を蝕む」では、 いかに孤独感が危険で、そこから逃れるのが難しいかについて考えてみました。

今回は「孤独に打ち勝つには」 逃れるのが難しい孤独からいかに逃れ、なった場合にどう対応するかについて考えてみましょう。

前回、孤独を強化する負のスパイラルの話をしました。

孤独な状態→不健全な生活→駄目な自分という認識→社会による消極姿勢→孤独な状態

このスパイラルを止めるには、どこかでこれを断ち切る必要があります。

現実的にできるのは、2つだと考えています。

・不健全な生活を、生活リズムを取り戻すことで健全な生活にする

・駄目な自分だという認識を、自己認識を高めることで否定する

孤独回復

例えば、趣味。仕事。運動。恋愛。

これらを続けたり、新しく始めたりすることで、連鎖を断ち切る。

そんなことが必要です。

今あげた4つは、生活リズムを取り戻すのにも、自己認識を高めることにも有効ですよね。

また、人とのつながりが自然と生まれるので、それによって孤独を防ぐこともできます。

これらが健全な生活に役立つのは、なんとなくイメージはありますが、

整理するとなぜなのかがよく分かります。

ちなみに、こうしたことを行わず、人と接することがなくても、

自らの強い意思で常に自己認識を高く持ち、健全な生活を維持できる方もいらっしゃいます。

ある種の仙人のような生き方、鴨長明のような隠遁生活のイメージですね。

このような方は、「孤高」と呼ぶのがいいと思います。

誰でもできるわけではありませんが、そうした生き方ができれば、それはひとつの完成形であろうと思います。

さて。何を始めればよいのかは分かりました。

でも実際に始めるのは難しい。

何かとっかかりを作って、そこから少しずつ、(前述の4つのことを)始めるように持っていくことが大事になります。

そんなときに、ご家族なり、友人なり周囲の方のサポートが必要になります。

孤独は、自分だけでは直せない病気だと言えるでしょう。

そこが、孤独を防ぐ上で最も難しい点だと感じています。

こころみのサービス「つながりプラス」も、

日常のお電話のなかで少しずつ自己認識を高め、リズムのある生活を導くお手伝いをしています。

10分間の電話を楽しんでもらうだけではなく、残りの23時間50分が楽しくなる。

そんな会話を、こころみは目指しています。