ヤマト運輸で「まごころ宅急便」事業の立ち上げをされている松本様にお話を伺いました

2013.06.13

先日、ヤマト運輸で「まごころ宅急便」事業の
立ち上げをされている松本様にお話を伺いました。

 

まごころ宅急便は、地域の高齢者を対象に、見守りと買い物代行をヤマトの配達員が行うサービスで、
現在全国展開中の新規事業です。

もともと、松本様が自分の担当エリアで配達業務をされる中で、そうしたサービスの必要性を感じたところから、
お一人で形にされてきたという経緯があります。是非、リンク先の詳細を見ていただければと思います。

 

松本様のお話は、現場を見ている方だけに分かる感覚にあふれており、大変示唆に富むものでもありましたが、
何よりも、その、個別の事象からそれを事業にしたいと考え、それをゼロから作り上げた力と、それを可能にした人間的魅力に、心を打たれました。

本当に純粋な気持ちからサービスが生まれて、それが着実に全国に受け入れられていく。
憧れますし、自分もそれをしなければならないと身が引き締まりました。

 

そんななかで、是非共有しておきたいと感じたのは、地方の孤独・孤立についてです。
サービス化を検討している中でいろいろな方にご相談をしていると、このようなことをよく言われました。

 

「孤独・孤立というと、地方はまだまだ地域コミュニティが健在だから、都会の問題なのかもしれないね」

 

 

地方に地域コミュニティがある、という言葉は、そうかもなと思わせる一方で、
自分がそれを確認したわけではなく、本当にそうだろうかという違和感がありました。

松本様の回答は明確です。
「地方においては、個別の家が離れている。高齢化によって体が不自由になり、車が運転できなくなると、
そもそも隣の家に行くこともままならなくなる。
コミュニティやら助け合いの精神ではなく、物理的に不可能。
また、体力が落ちれば、昔は隣近所の分も作っていた農作物も作れなくなったり、
自分の分で精一杯になる。
地方に住んでいる高齢者は、充分に孤独であり、孤立しています」

そうなのです。

 


きっと、我々が考えているよりも、孤独や孤立の問題は根深く、すでに全国に浸透しているのだと思います。
前回の投稿で書きましたが、孤独は慣れます。すでに日本は、孤独に慣れた社会になってしまったのかもしれません。

でも、何かできることはある。こころみはそう考えています。