コメダで学んだこと その1 コミュニケーションができる場の価値

2014.02.20

前職では、コメダ珈琲店を運営する株式会社コメダの取締役として経営のお手伝いをさせて頂いていました。
komeda

個人的にも愛用し続けていて、コメダという店の素晴らしさを実感しています。
最近は全国への展開が加速していますので、まだ行ったのことの無い方には是非!おすすめします。

実はこころみの事業を構築するにあたって、コメダから学んだことが反映されていると、事あるごとに感じています。
3つ、書き出してみました。

・コミュニケーションができる場の価値

・「お年寄り向き」のサービスや商品を作るべきではない

・新しいものがストレスになる

今日から3回に分けて、それぞれ学んだことを書いてみたいと思います。

今日は、「コミュニケーションができる場の価値」について。

コメダは、他の喫茶店チェーンやファミリーレストランと比べて、高齢者の方が多くいらっしゃいます。
特にモーニングサービスが定着している東海地方では、朝一番に来て朝食を食べながら新聞を読んだり、談笑される方が大変多い。

お友達で待ち合わせていたり、自然と毎日顔を合わせて席を一緒にされている方々。
特に女性ですね。談笑して、飲み物がなくなってもゆっくりされていたり。
誰かの家に行ってゆっくりお茶でもというのは、毎日だと気を使ったりということもありますが、
コメダだとそれが自然とでき、続いていくようです。

また、ご夫婦でいらっしゃってのんびりされている方。
ご主人は新聞、奥様は雑誌を読んで、時々二言三言会話をかわされています。
ご自宅と変わらない親密な空気が流れています。
でも周りの雰囲気に合わせて、自宅よりはちょっと楽しい気分なのかな、と感じます。

もちろん、お一人でいらっしゃる方もいらっしゃいます。
基本的には誰かとおしゃべりするわけではないのですが、
店員さんとの何気ない一言を、楽しみにしているご様子を感じます。

「なにげない一言」や、「お茶を飲みながらの世間話」が、人間の生活にとってどれだけ大切なものなのか。
こうしたことがあるだけで、1日を過ごすエネルギーが湧いてくる。
無意識の内に、コメダから学ばせていただきました。

 

 

こころみが提供するのは「とにかく話をさせる」、「チェックリストを埋める」というサービスではありません。
ご本人にとってのお茶飲み友だちになり、話したいことを自由にお話いただく。
これがこころみの理想とするコミュニケーションです。

 

 

次回はコメダで学んだことその2 「お年寄り向きのサービスや商品を作るべきではない」について、書きたいと思います。